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アイルランドと日本の美術上の接点

勉強

今日は歴史研究会,だったのだが昨日はあまりに疲れて寝る前のもろもろの手続きを踏まずに(?)気が付いたら寝ており,気が付いたら10時半で(よく寝たものだ),あわててシャワーを浴びて身支度をして家を飛び出したがために,正常な頭脳が働いていなかったと見えて,1時間も早くボアソナードタワーに着いていた。まぁいいやと持ってきた文献を読んでいたが,その時座っていたのも,研究会が開かれる隣の教室であった。最終的にそれに気づいた時には,もう私など岡山に帰るがよいと思った。
今日はいつもの歴史研究会とは毛色の違ったご発表で,美術にまったく無知な私は隅っこのほうで聞いていたのだが,黙っている私を不審に思われたのか,何の前触れもなく私が指名され,あたふたと質問をしてみてそれから無理やり自分の文脈にこじつけてみた。アイルランド美術に現れる日本的なモチーフっていうのは禅っぽいものの他にも何かあるんですかということを伺ったのだが,でもこれは長らくの興味に直結している部分はある。日本人から見てよくわからん外国人の「ZEN」マニアックというものは,いったいどのようなメンタリティに因るのかという。まぁ,その答えを引き出せる質問ではないのだが。
帰ると,昨日先生からご紹介いただいた学部生の女の子からメールが届いていた。ちょっとした点で私の研究分野に関係あるからご紹介いただいたのだが,なんでも進振りに悩んでいらっしゃるそうで,「どの学部を探しても自分のやりたいことの専門家がいないので,自分で切り拓くほかないのだと思った」「先人もいなければ文献もない中,どうやって専門を学んだのか」「先人がいないからこそ学問の開拓ができるのかもしれないが,具体的な方法が全く見えておらず,このままでいいのかと不安でしょうがない」など,ちょっとびっくりするようなことばかり書いてあって,背筋が伸びる,というか伸びすぎて背骨が折れる思いであった。
私も進振りの時はそれなりに悩んだものだが,それは何を隠そう,というかここにも何度も書いたと思うが,ただただ点数が足りないというのっぴきならない,というより恥ずかしい理由があったからであって,この方のように自分のやりたいことと真摯に向き合い,加えて進学先も地道にリサーチした上で悩んだことなどあっただろうか。アイルランドに興味を持ったのも,学部に進学してからだし。そう考えれば,流されないとかぶれないとか豪語している割に,流されっぱなしである。ある程度は運命を天に任せておけば,ある程度は望ましい方向に勝手に切り拓かれていくものだ,というのが私の持論なので,という面もあるにはあるのだが,それってもしかして無責任だったんじゃなかろうか。しかも,自分の人生に対して。
せめてこういう,ものすごく真剣に自分の将来を見定めようとしている方にはしっかりアドバイスをしなければと思い,進振りに対する考え方やら,学問・専攻に対する考え方やら,とにかくよかれと思うことはすべて書き送った。余計なお節介かもしれないことは承知の上で。とりあえず,進振りをそこまで絶対的に考える必要はないということと,専攻に進学してから大切なのは既成の環境よりも何よりも自分の行動力だ,ということは,実体験からも伝えたかったので,そこは強調しておいた。
しかし,もう進振りが4年も前の話になってしまったのだ,ということに愕然とする。一応卒論は書いて卒業しているけれど,東大卒の学歴はあるけれど,それなりに考えて西洋史を選んだ4年前の私に顔向けのできるような卒論ではなかった。だから修論では,今度こそ胸を張って学者を目指すのだと言えるような,絶対に納得のできるものを書きたいと思う。と改めて決意を新たにしたところで,今度は先輩からもメールが来て,これまた私を激励してくださるもので,感動して泣きそうになった。今日は何だか,いろいろな幸せをかみしめながら眠れそうである。

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

大学生必読の村上春樹,と聞いた時から絶対に読むまいぞと決めていた(←天邪鬼)『ノルウェイの森』,松ケン様が主演なさって実写映画化なので,ついに読まんとぞ思ふ。