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ただいま

余暇

明け方にバスの中で親知らずの傷跡が痛み出して大変な思いをしたが,それでも不測の事態を見越してバスの中に痛み止めを持ち込んでいたおかげでなんとか無事に帰り着くことができた。しかしもうここ1週間,毎食後(プラス,痛い時には寝る前にも)に痛み止めを服用している計算になるが,大丈夫なのだろうか?服薬にまったく抵抗のない私とは言え,さすがに心配になってきた。痛み止めって常用するようなもんじゃないでしょう。確か。だからこそ私も,痛い時には痛み止め,なんてことが簡単に言えるわけで。ただし痛みがあってもお腹はすくので,通常通りご飯は食べているし,胃壁を傷つけている心配はとりあえずなかろうと思われるので,それだけは大丈夫だろうと思うのだが。
ところで,『存在の耐えられない軽さ』に関してであるが,やはり持って帰ってこなかった。明らかに自分の弱さと対峙する羽目になろうことがありありと見て取れたからである。しかし実家に帰ると,別の誘惑が私を待ち受けており,そしてその誘惑は強すぎた。

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 2

1Q84 BOOK 2

読書する時に何も思いつかなければとりあえず古典を読むことにしており,新作はいわゆる「時の試練」を経るのを待ってからやっと読む保守的な私とは違って,母はとりあえずミーハーに話題作を買ってみるタイプの人間である。したがって実家にもきちんとこれがあった。いや,あったというよりも,あることは知っていたのだが。品薄の時期に母が偶然書店で見つけたらしく,その時に興奮気味にメールを寄越していたので。
そして,あとはこんな時間に日記を書いていることからも読者の皆様方にはおわかりであろう。途中で眠くなるという抗いがたい状況に陥ったし,時間も時間なのでそろそろ寝るが,BOOK2の半分過ぎくらいまで一気に読んでしまった。私の周りの評判はそれほどよくないが,私は面白いと思った。いい意味でも悪い意味でも「書き下ろし」だとは思ったが。この前,イェイツの読書会が始まる前にこの本が話題にのぼり,最近読んだ方が「ええっと,誰でしたっけ,あのチェコの作曲家……そんなに有名じゃない」と言ったのを受けて,未読であった私は「ヤナーチェクですか?」と言った覚えがあったのだが,ヤナーチェクヤナーチェックという表記だが)がなぜその人の口にのぼったのか,やっとわかった。その時はなんでヤナーチェクが話題になっているのかさっぱりわかっていなかったのである(ちなみにこのはてなアフィリエイト機能で「1Q84」を検索すると,この本よりも先にヤナーチェクシンフォニエッタのCDが出てくる)。日本ヤナーチェク協会は「村上春樹ファンのためのヤナーチェク入門」という特設ページを早くも立ち上げているようだ。検索機会の増大を見越したテクニック。なかなかやるな,NJK(日本ヤナーチェク協会)。
驚くべきことに,これは記念すべき私の「初村上春樹」である。いや,初というと語弊があって,実は高校の現代文の時間に(教科書に載っていたものではなくて)短編を読んだ記憶はあるのだが,少なくとも長編はこれが初めてである。大学生になってからというもの,猫も杓子も村上春樹がいいというので敬遠していたのだが(天邪鬼),これが音に聞くハルキ・ムラカミであるのなら,私はそんなに嫌いじゃないと思った……我ながら可愛げのない上から目線の感想であるが,いかんせん村上春樹を語る資格が私にはないので,今の段階ではこうとしか言えない。
これを実写化するとすれば,ふかえりの適役は蒼井優をおいて他にいないと思う。天吾は渡部篤郎で(描写とは若干ずれるかもしれないが),青豆は篠原涼子もしくはりょうがいいと思うのだが,いかんせん私のキャスティングは異論をいただくことが多いので,このように考えながら読むと面白いと思われます……という,ちょっとした楽しみ方の提案。