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You're welcomeが言えないことについて

余暇

朝起きたら,7月末日にドイツに留学なさった先輩からメールが届いていた。メールの内容そのものは事務的なことだったのだけど,その冒頭に楽しい留学生活スタート小ネタが付いていた。

……シャワー室が男女共用とは知らず,素っ裸で体を拭いていたら女性が入ってきてしまいました。
「sorry!」と言われ,とっさに出た言葉は「you're welcome!」でした。

と書いてあり,朝っぱらからずいぶん笑わせていただいたのだが,そういえば私はyou're welcomeが使えない。というわけで今日は少し,悩みを吐露させていただこうかと思います。
しかしその前に書かなければいけないかと思うのだが,それよりも何よりも,道案内が非常に苦手である。なぜだか私は学校を歩いていて,日本人・外国人問わず,研究者の方や観光客に道を尋ねられることが多い。小柴ホールはどこですか,医学部付属病院はどこですか,カフェテリアはどこですか,云々。周りにも大勢学生はいるのに,彼らはまっすぐ私の方に来る。日本人ならば,道を的確に教えることができそうに見えるのだろうか。外国人ならば,とりあえず英語を話せそうに見えるのだろうか。しかしながら彼らの読みは悉く外れていて,私は英語も話せなければ道案内も不得手なのである(書いていて泣きそうになってきた)。中学生の時など,部活から帰っていて公園のそばでお婆さんに会い,「天満屋行きのバス停はどちらですか」と聞かれ,困った挙げ句に「私この辺の者ではありませんのですみません」と大嘘をついたことまである。いや,実際それまでバスなど使ったことがなかったので路線がよくわかっていなかったということがその理由として大きいのだが,しかしこんなローカルなところで胸にゼッケン付けた中学生が「この辺の者ではない」わけないだろう。お婆さんは「そうですか」とだけ言い残して交番に向かっていったが,私はその夜罪悪感でいっぱいだった。
さて話をYou're welcomeに戻して,上記は何とか逃げおおせた(そして自慢にならない)エピソードだが,毎回逃げられるわけではもちろんない。たいていの場合はつかまってしまった以上,なんとかかんとか自分の持てる限りの道順(?)を披露しなければならない。冷や汗をかきながら(たいていは適当に)道順を教えると,外国人の方々はもちろんThank youと返してくださるのだが,これに対してとっさに出てくるのが,私の場合「いえいえ」の要領でNo, no, no, noなのである。私は謝意に対してなぜ否定しているのだろうか。情けないことこの上ない。
まぁ日本語でもそうだが,「ありがとうございます」と言わなければいけないところを「すみません」と言ってしまうことはよくありますよね。示さなければならないのは恐縮よりも先に感謝の意であって,「すみません」を多用するのはあまりよろしくないとはよく言われることなので,私も意識して「ありがとうございます」を言うようにしているのだが,なかなかこれが反射神経で,とっさに「すみません」と言ってしまってはっとすることがよくある。これはもう癖みたいなものだろうから,you're welcomeに関してみても,意識して直していかなければならないのでしょうね。留学するまでにはナチュラルに出てくるようにしておきたいものです。