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あなたは私の婿になる

映画


ささやかな脱稿祝い,その1。思い立って朝イチで見に行きました。思い立った時は9時,朝イチの回は9:40スタート。思い立ってから10分で化粧をして着替えるなどして(ゆっくり朝食をとるつもりで淹れていたコーヒーはそのままタンブラーに注いで持って行った)家を飛び出し,45分に映画館に着いた(家から駅まで10分,そこから映画館まで4分)。始まってから15分間は必ず予告編をやっているので,まぁいいのです。しかも最近の予告編は『私の中のあなた』ばっかり……と思っていたら,席に着いてからすぐに流れた予告編が『カールじいさんの空飛ぶ家』であって,折しも長門裕之が愛妻・南田洋子(いつも南「野」「陽」子と間違えてしまう)の病状を悲痛な面持ちで語っている映像を朝のニュースで見てきた私は,もうそれだけで滂沱の涙を流しかけた。流し「かけた」というのは,まさか泣く予定ではなかったので,ハンカチを鞄から出していなかったからである。老夫婦もの,ずるいですよ。
さて,前置きが長くなったが本編。いやはや,サンドラ・ブロックが出るラブコメで外れたことがありません。今回も大変面白かった。偽装カップルな男女が,「彼氏」の実家になし崩し的に訪れることになり,知らず知らず相手の意外な一面を見て,あれ,好きかも,というパターン。これまた『10日間で〜』を想起します。肉食系だの草食系だの,アラフォーだの,何かとキャッチーなところばかりがクローズアップされていたのでちょっとなぁと思っていたのだが,男が追い女が追われるという王道パターンを皮肉るというのは,まぁ今始まったことじゃあありません。日本の恋愛観なるものがあるとすれば,いかに今まで保守的だったかということですね。かく言う私は,とっても保守的です。愛されるより愛したいとかいうのは,愛されることに辟易した人だけが言える台詞*1であって,私はもう,愛するより断然愛されたいっす。

これはオフィシャルサイトの「スペシャル」のコーナーにある診断チャート。ちなみに私は,「A型 猫より犬が好き」からスタートしまして,「逆らわない年下の部下を選ぼう」という診断が出ました。「以外(原文ママ)と気弱で慎重なアナタは,いつもフォローしてくれている年下の部下を見直してみよう!」とのこと。年下の部下ができたら,考えてみます。しかし「気弱で慎重」だけは,合っている。
映画ではサンドラの,「キャリアウーマンかくあるべし」的なハイファッションも見ることができます。そしてルイ・ヴィトン好きが悲鳴をあげるシーンが1箇所出てきますので,該当者のみなさまは心してご覧ください。いや,ルイ・ヴィトンが好きであろうがなんであろうが,悲鳴をあげるかもしれない。少なくとも私が見ていた映画館では,「ああっ」と声が上がっていた(私は声こそあげなかったが,息を飲んだ)。あと見どころと言えば,ライアン・レイノルズでしょうか。かわいい。スカーレット・ヨハンソンの旦那です。他には,ライアンのお母さん役で,メアリー・スティーンバージェンが出てます。『ギルバート・グレイプ』で,ジョニー・デップが不倫していた奥さん。あの時は汚らわしさ満々だったが,今回はすごく綺麗だった。『ギルバート〜』はもう15年前くらいになりますが,女性は年齢じゃないですね,まったく。あ,なんか偶然,この映画のテーマに沿いました。というわけで,この映画の価値観を体現するのは,意外や意外,メアリー・スティーンバージェンじゃないかしら。というのはまぁ冗談ですが,それでも絶対に外れはない映画なので,みなさまぜひご覧ください。肩の力を抜いて見るのにぴったりです。
そして今回も感服したのは,レディースデイの,しかも朝イチの回に,彼女に付き合ってこんなラブコメを見ている彼氏のみなさま。幸せな彼女たちはそれを自覚し,今すぐに「婿になってくれ」と申し出るべきです。

*1:例えば,いつも告白されてなんとなく付き合うパターンの女子が,その哀れな彼氏に飽きてふった後に,自ら演出した「恋に疲れた女」に酔いつつ言ったりする。私はよくこれを聞かされる。