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Maguire and his men

学校

ほぼ半年ぶりにアイルランド文学のゼミに復帰。
夏学期から引き続いて読んでいるP. Kavanaghの'The Great Hunger'では農村での閉塞的な生活が描かれており,今日も「(農村や今の生活から)出ていこうと思えば出ていけるのに,主体的に出ていこうとはしない」主人公パトリック・マグワイアの有り様などが議題にのぼった。私も,この詩を読み始めた初夏の頃はそういう感想を抱いていた記憶もあるのだが,このごろマグワイアの心境もわかる気がしてきた。私自身はそうではなかったが,郷里には親の代以前から岡山の外で暮らしたことがなく,何の疑問も持たずに岡山で進学・就職し,おそらくは一生を岡山で終えるであろう友人が何人もいるし,それは別に,彼ら自身から見れば閉塞的でもなんでもないことなのである。いや,それなりに閉塞的ではあるのかもしれないけれど,だからといって今そこにある生活を捨ててまで環境をゼロから変えたいかと言えば,そうではない。ましてそれ以外に選択肢がないとなれば(思い込んでいるだけかもしれないが)なおさら。田舎の生活において,環境が嫌ならよそへすぐ移れるかといえば,それは少し違うように思う。やはり田舎には呪縛があって,それはそんなに生やさしい物ではないのである。いいものにしろ,悪いものにしろ。