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第1回OB/OG演奏会

ピアノ

実はOGではなく現役P会会員の私であるが,いよいよ楽しみにしていた演奏会の日がやってまいりました。

当日朝

まずは,ともちゃんに謝らなければ。昨夜から我が家にいらしていた彼女と強風におびえつつ話しこんでいたら,就寝時刻は4時半(!)になってしまった。その時点で「睡眠不足にならないようにしようね」という目標が早くも達成されずに終わったのだが,朝は朝で3時間弱(!)の睡眠で起床して化粧をし,2人で朝ごはんに(ダイエー自社製品「おいしく食べたい!」の)レーズンバターロールを食べ,おまけにせっかくだからと,我が家に到着した母と妹にも引き合わせてからやっと彼女を解放したら,予約していた髪のセットに間に合わなくなり,美容院側からキャンセル通達をされてしまったらしい。あわてて池袋でアップにしてくれるところを見つけてシニョンを作ってもらったとのことだが,さぞかし焦ったでしょう。演奏会当日に予定が狂うというのがどれほど恐ろしいことか,私にもよくよくわかります。しかも仕上がりには納得いかなかったようで,本当に申し訳ありませんでした。今度はチェックアウト時刻厳守にいたしますので,これに懲りずにまた来てね……
私の方は,彼女が出発してから練習を始めたのだが,結局演奏会直前症候群はあまり改善されず,急に演奏会が恐ろしくなった。演奏会当日の朝にどんな練習をすべきか,ピアノ歴19年にもなればそろそろメソッドが確立してもよさそうなものだが,いまだに何をやればいいのかよくわからない。かくして,起床してからかなり時間があったにも関わらず,バタバタとオペラシティへ。

オペラシティ入り〜前半

試弾ではまた変なところで指が回らず,困ったなぁと思っていたのだが,開演前の打ち合わせで後半出演者は前半中ずっとシフトに付くというお達しがあり,じゃあもう仕方ないと肝が据わった。しかもシフトは舞ちゃんと一緒に「出演者へのプレゼントを受け付ける係」で,おかげさまでどんな人が聞きに来てくれているかいちいち把握することに。前半のみんなの素晴らしい演奏を否応なく聴きながら練習もできずに座り続けるというのは,なかなかどうしてプレッシャーでありました。特に何と言っても,みぽりんのラフマニノフが格好良かった。しかも,夢乃ちゃん,藍ちゃんと音大卒が続いた後にあの演奏。「音大生に引けをとらない」という身に余る賛辞をいただくことの多いP会ですが,彼女ひとりでそのP会像を体現してくださいました(いつものことだが)。ちょっと誇らしくさえなった。当会一押しの自慢の人材です。

後半スタート〜カーテンコール,レセプション

後半はくめちゃんとなおちゃんの変態プーランクからスタート。

私がこの演奏会でどれか1曲選ぶとしたら,もう断トツでこれである。プーランクの変態さについてはこの日記でも何度も書いている通りだが,そのプーランクの中でもこの曲はトップを争うかもしれない。この「証城寺の狸囃子」っぽい曲,リハの時はみんなを抱腹絶倒の渦に巻き込み,こんなのが自分の出番より前にあるなんて残酷だと内心危ぶんでいた*1のだが,今日聞いてみるとなんだか変態な中にも洒脱な曲で,なんかいいなぁと思ってしまった。他人を見下すような鼻もちならなさが出ることもなく,かといってサティのように「パンツくらい履けよ」*2と言いたくなるほどの丸出し変態になることもない。適度に羽目をはずして笑いを取りながらここぞという場面で格好いい,なんだか「モテる先輩」みたいな作曲家であると思われます,プーランク。でも私は弾けないだろうなぁ。きっと真面目に弾いてしまう。
ただプーランクを楽しんでいる間もなく,私の出番は近付いてきてしまった。練習室で申し訳程度に練習したのだが,気休めにもならず。ひとつ前のプロコフィエフが始まって少ししてから観念して舞台袖に向かったのだが,いかんせんプロコはああいう曲なのでいったいいつコーダに入るのか見当がつかず,どのあたりから集中すべきなのかよくわからなかった(でもプロコはものすごく格好良かったです!)。しかし当たり前ながら,どんな曲にも終わりはあるもので,このままずっと続けばよいと思ったプロコも終焉を迎え,私の出番に。
バラード2番はまず最初のユニゾンがうまくいかないとすべてが崩壊するので,弾き始めをかなりためらった。いざ弾き始めてそれがイメージしていた音と違うと途端に緊張がピークに達して崩壊するのだが(バラード3番の悪夢が……),出てきた音はイメージ通りでもないものの,イメージとかけ離れているわけでもなくて,それでとりあえずは安心した。割と頭が冴え冴えとしていたのが恐ろしかったが,なんとか右手にメロディを歌わせることもできた。緊張で指先が冷たかったので結構音は外していたが,この曲をドラマティックに盛り上げる静と動のコントラストは付けられたんじゃないか,とは思う。私のボルドーの衣装をしてくめちゃんは「おとぎ話の悪役のようだ」と評したが*3,再現部からコーダにかけては意識的に鬼気迫った演奏をしてみました。楽しかったー。私がmollの曲を弾くと「青いオーラが出ている」らしいのだが,今回は赤か紫のオーラが出ているといいなと思います。出ていたでしょうか。途中で止まったり弾きなおしたりはしなかったし,やりたいことの半分くらいはできたのだが,それにしても1年2ヵ月も練習してきた曲の割に音を外しすぎたのが悔やまれるので,まぁ自己採点としては62点くらいでしょうか。機会があったらまた弾きたいものです。
私の後はぶんちゃんのシャコンヌにしばっちのバラード4番と続き,アンコールにぶんちゃんとしばっちの仲良し連弾があり(あれ,結局なんの曲だったか誰か教えてください),別に全然制度的なものでもなんでもない有志の演奏会なのにもかかわらず,もったいなくもカーテンコールまでさせていただきました。この時ようやく,私が招待したアイルランド語教室の知り合いの方が,息子さんとご一緒に右ブロック(舞台から見て)最前列に座っていらしたのに気付く。ありがとうございました(でも,演奏前に気づかなくてよかったー)!他にも,この前お願いしたanまで持って聴きにきてくれたKIDくんをはじめ,研究室の先輩も聴きに来てくださっていたので,会がすべて終わった後,みんなでホワイエに出てご挨拶。いろんな人に家族を紹介いたしました。なんでも,ともちゃんの演奏で妹が感涙したらしい。私にとってだけでなく妹にとってもあこがれのお姉さんになってくれてありがとう,ともちゃん。今後とも,姉妹ともどもよろしくお願いいたします。最終の飛行機で帰る父と,銀座アバクロに向かう母と妹とは会場で別れ(遠路はるばる聴きに来てくれてありがとうございました),私および出演者一同はレセプション会場へ。新宿の夜景が見下ろせる53階のレストランという,これまた有志の演奏会にはもったいないほどの素敵な会場であった。21時から二次会があるということだったが,3時間弱の睡眠でさすがに充電が切れかけていた私は帰宅させていただきました。なんでも二次会はエキサイティングだったようで。

で,第2回はいつ?

この演奏会の話が出た(みんなにアナウンスされた)のは,確か2008年8月24日,池袋は「肉の町」で開催された8月学年会の席上だった。その時は2010年の3月なんて,ものすごく先のような気がしていた。第一,卒演から半年も経っていなかったこともあるし,いいね,やろうやろう,程度のノリでしかなかった気がする。2009年の8月にエントリーが始まった。メールがブロックされてしまって届いていなかった(!)私は,忍野でみぽりんとともちゃんからその話を聞き,あわててみぽりんから転送してもらって知ったのであった。私は当然出るつもりでいたけれども,みぽりんとともちゃんは「どうするー?」と話していたような気がする。その時もまだ,3月のことなんて先のような気がしていた。それから私は史料を読み,修論を書き,口頭試問と合格発表を終えたところでちょうど先月のリハがあり,ようやく演奏会が実感されたのだった。しかしそれからまた私は多忙になり,気が付いたら演奏会まで1週間切っていたのだけれども。こうして振り返ってみると,あっという間だったようで節目があり,長かったなぁとも思う。構想1年半かぁ。そりゃ,結婚するメンバーも出るわけですよ。卒演はやっぱりどこの部でもサークルでもそうなのだろうか,かなりしんみりしてしまったのだが,今回はなんだか,長かった,でも楽しかった夢がやっと終わったような,うれしいようなもったいないような,そんな感じがしております。
この2年間はいろんなことがあったとみんな考えているだろうけど,でも実は,これからの方がいろんなことがあるはずなんですよね。我らが会長ぶんちゃんも留学してしまうし(私も留学するつもりだし),結婚するメンバーにいたっては続々現れることでしょう。職場も今でこそみんな東京だけど,転勤があるかもしれないしね。
卒演の時は,これまで当たり前のように一緒にいたみんながバラバラになることに対して寂しさの方が勝っていたけれど,でもまぁ,変わっていくことも,面白いことじゃないか。そう思わせてくれた演奏会でした。それに何より,2004年度のみんなといて楽しいということは,この6年間変わりません。私は割と了見が狭い人間なので,「一生付き合っていきたい」と思えるような人なんてそうそう現れないのだけど,あなたたちだけは,嫌と言おうが逃げられようが,世界中のどこにいても必ず見つけ出して付いていってやるからねっ。ここで改めて宣言しておきます。さて,次回はぶんちゃんの凱旋演奏会になるのでしょうか。でも,ぶんちゃんが凱旋なさる頃私はヨーロッパにいることが考えられるなぁ。出られるかなぁ,第2回。
ところで,出演者のみなさんにお願いがございます。

開演前に撮った全体集合写真を私に送ってください!

デジカメ忘れて母に持ってきてもらった(開演前には間に合わなかった)哀れな私に,どうぞ愛の手を……これまた,もちろんタダでとは申しませんので。

*1:以前,前の人が弾いたラフマニノフ前奏曲5番が頭にこびりつき,自分がお辞儀をしている時まで頭の中で鳴っていた苦い思い出が……

*2:私ではなく先輩の言です!

*3:おそらく,他の女の子たちが清純な淡い色のドレスばかり着ていたから余計際立ったのだと信じたい。