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落ち込んだりもしたけれど

余暇

自他ともに認める帰省ガールである私だが,帰省の前日には決まって帰省を放棄したくなるのが常である。生の食材を残さないようメニューを工夫したり,洗濯物を片づけたり荷造りをしたり,要するに「帰省をしなければやらなくてもよい」あれこれを放棄したくなるのである。そんな時に私の帰省へのモチベーションを再び高め,よし帰省するぞと思わせてくれるのが,本郷キャンパスを散歩する柴犬の姿である。かわいい。駆け寄って撫でまわしたいほどかわいい。しかしよそ様のお宅のお子さん方はなぜ,あんなにも理知的で物静かで凛々しく見えるのだろうか。飼い主との距離を常に適切に保ち,目を細めてただ黙々と歩く姿はまるで武士のようである。それに引き換えうちの子は,よそのお子様方と犬種は同じはずであるのに,いや,それどころか血統書付の家系の御曹司であるはずなのに,すぐ家出をする,食べたいものを食べたいだけ食べて肥え太るなど,およそやんごとなき生まれとは思えない放蕩ぶりである。いや,むしろ御曹司だからこそ,「金持ちのドラ息子」のような状態になっているのだろうか。しかしこんな子でも,私が帰るとものすごく歓待してくれるのである。こんなことですべてを許してしまう私は,きっと将来は人懐っこいダニのような男に蝕まれて生きていくことになるのだろう。
さて,明日は7時半羽田発なんていう飛行機に乗らねばなりません。7時に羽田に着く計算でも,5時半には駅を出なければならない模様。逆算して考えると起床は4時半。非人道的である。つい最近まで4時半頃にやっと寝ていたのだ。もう寝るのはもちろんであるが,服も用意しておく上,化粧道具も下地から順番に並べておこうかとすら思う。なのに,ああ,桐野夏生『グロテスク』なんかに手を出してしまったおかげで,いつまで経っても眠れそうにない。こういう下世話な話は大好きなのである。