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Wonderwall

音楽

OASISは好きではないのだが,代表曲のひとつ『Wonderwall』だけはもう,悔しいことにとても好きである。


There are many things that I would like to say to you
But I don't know how
Because maybe
You're gonna be the one that saves me

必要以上に断定的な物言いをする人って結構いて,どこにそんな自信があるんですか,と言いたくなるようなことはもう数え切れないほどある。「たぶん」とか「〜と思う」とか,要するにそういった婉曲の言葉をひとつ付ければいいだけなのに,といつも思う。こういった言葉はただ自信のなさを表しているのではなくて,世の中には色々な考え方があるから自分の考え方が必ずしも正しいわけではない,あなたの考え方の方が正しいかもしれない,という,「あなたの意見も尊重しますよ」という姿勢の表れだと思う。しかしなぜだか,そういう言葉が聞かれることは最近あまりない。
そんな中で,詩でも歌でも,こんな風に心の揺らぎを示す言葉が使われているのを見るととてもおちつく。本来こういうのが,人と関わる上での言葉のあり方じゃないかと思う。世の中,確固たる自信を持って発言できることなんて,数えるほどしかないだろう。特に,生身の人間を相手にするときは。目の前にいる相手に伝えたいことがいっぱいあるのに,それをどうやって伝えていいかわからない,でもたぶん,君は俺を救ってくれるんじゃないかと思う。恐る恐る距離を詰めていくようなこの歌詞には,いつもとても安心させられる。もっともそれを歌っている彼ら自身は……。