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大哺乳類展:陸のなかまたち

余暇

駒場のゼミの後,上野へ行って週末まで開催の「大哺乳類展」を見た。私は科博が大好きです。

会場内は写真撮影が許されていたので,嬉々として撮影した。まず最初のコーナーは,進化について化石から探るというもの。歯列矯正の経験者としてはもう,アメリカマストドンの奥歯は撮影せずにおれないものがあります。
私の近くにいたカップルの会話が耳に留まった(もっとも彼らはものすごく大きい声で話していたので,聞かなかった人の方が少ないのではないかと思うが)。女の方が化石を見て「なんかこれ,えびせんみたいじゃなーい?」と言った。男はそれに対して不自然なほどの笑い声を上げ,「斬新!あのね,君のその考え方はね,斬新!」と褒めたたえていた。しかし化石→えびせんの連想は,はっきり言って陳腐な部類に入るのではないでしょうか……。
  
ああなんと壮観でありましょうや。私はみなさまにお会いしたかった。この芸術的な角の数々。

「金持ちの家」。

「金持ちの家」?

「金持ちの家」!?
 
もはやここまで来ると,金持ちの家どころか不条理演劇の域。「ママー,あのおうちサイが半分突っ込んでるー」「シッ,見ちゃいけません」
 
メメント・モリな骨格コーナー。しかしジャコウネズミは,なぜ「キャラバン行動」とやらを骨格で再現されなければならなかったのか。そんなねぇ,生態を気ままに模写なんてしてたら,いつか人間も模写されてしまいますよ。「ヒトは小学校高学年から高校あたりの年代まで,なにくれとなく親に逆らう『反抗期』を迎える。それを再現した骨格標本である」とか……

オセアニアからおいでになったみなさま。
  
私のパラダイス,イヌ科コーナーがやって参りました。ああああかわいいいいい。特になんでしょう,このシンリンオオカミのかわいさ。しかし隣の彼はきっと,おばあさんやら3匹の子ヤギやら子ブタやらに狼藉をはたらくタイプの方でしょう。コヨーテもかわいい。夫婦のパートナーシップがとても強いのだとか。コヨーテ夫婦。

大切なものは目に見えないんだよ。大事なことを教えてくれる方です。
  
ある日上野で熊さんに出会った。そんな呑気なことを言っていられないほど恐ろしい相貌である(特にヒグマ)。しかし立ち姿はなんだか間抜けなようにも思われる(特にシロクマ)。マレーグマのなんと安心することか。
 
何も何も,小さきものはみなうつくし。ペットにしたい。

すみません,ネコ科はそんなに好きじゃないので,集合写真しか撮ってません。はい,どうも。
 
惜しまれながら絶滅してしまった方々。大変申し訳ありません(人類を代表)。
ところで,動物と言えばシートンである。今回はシートンのノートの記述も端々で公開されていた。その中から琴線に触れたものを2つご紹介。

まず,シートン先生はオオカミの鳴き声を五線譜上に示していたそうである。みなさんで歌ってみましょう。完璧に歌えるようになれば,女のひとり暮らしでも全く怖がることはない。夜通し吠えていれば,暴漢や空き巣の類は「この部屋にはオオカミが!」と逃げて行くでしょう。もっともその前に,近隣の住民から「○○室の方ペット飼ってるみたいです」と密告されることは間違いないだろうが。

シートンは画学校に通っていただけあって,イラストはとても上手なのだが,中にはこんなふざけたイラストも。しかし特徴をよくとらえていてすばらしいです。
実は今期,最も行きたかった展覧会のひとつである。平日の昼間だというのに混んでいたが,さもありなんと思わせる充実ぶりであった。次回の「海のなかまたち」にも期待が高まります。