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スターバト・マーテル

読書

スターバト・マーテル

スターバト・マーテル

彩子は中学時代の同級生光洋と再会した時,「この人とは行くところまで行くだろう」という予感を持つ。私はそんなふうに思う(思える?)男性に出会ったことは24年間生きてきて一度もないのだが,友人たちからは男性について,似たような言葉を聞くことがたまにある。別にそれは安直な「ビビビっときた」的なものではなくて(死語?),「よきにつけ悪しきにつけ」行くところまで行くだろう,という予感であるというのがすごいなと思うところである。「この人とは決して幸せにはならないだろうが,縁は切れないと思う」とか,「付き合ったりはしないにしても,友達以上恋人未満くらいの感じで一生の付き合いになると思う」とか。みなさん男女の機微がわかってらっしゃって感心しきりです。私にはまったくわからぬ。
しかしそうだとしたら,最後のベッドシーン(というかなんというか)は非常にとってつけな感があった。この2人の関係は少なくとも恋でも愛でもないのだから,最後までそういう関係なしというのでも別にいいんじゃないか。百歩譲って,死ぬ前に最後に一度だけ,という意味のものだったと考えれば不自然ではないが,そうすると今度はなんだか安っぽい。
そういうわけで,あまり満足はいたしませんでした。