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ロシア構成主義展&ルーシー・リー展

余暇

金曜の授業は駒場の2限だけなので,そのあとのフットワークが軽いことに気づいた。というわけで渋谷近辺の展覧会に向かうことにした。

ロシア構成主義


まずは庭園美術館で開催中の,ロシア構成主義展へ。アール・デコが好きでたまらん私にとって,庭園美術館はパラダイスです。朝香宮家に生まれたかった(この家の中ではリラックスできないと思うが)。庭園美術館を訪れるのは以前のポワレとフォルチュニィ展以来なのだが,今回もキュレーターのセンスのよさを感じる展覧会構成であった。Bunkamuraといい勝負であると思われます。
私はまったく無知なのだが,共産主義社会と芸術って,特にソヴィエトの場合はジダーノフ批判とショスタコなんかの例もあるし,どうも統制された暗い世界というイメージが強かった。しかし実際に見て驚いたが,このポップな感じ。挙げたのはHPから取ってきた広告だが,「これより良いおしゃぶりはない。年を取るまで吸いたくなる」ですよ。なんかどうもふざけているのである。他にもデパートのポスターなどがあって,隣でそれを見ていたご婦人2人連れが「デパートって資本主義の象徴みたいなもので,共産主義とは相容れないような気がするのに,面白いわねぇ」と知的な感想を述べられていた。
今回はロトチェンコ・ステパーノヴァ夫妻に焦点を絞った展示なのだが,この夫婦の才能たるやすごすぎて,離婚しないのが不思議なほどであった。夫ロトチェンコの作品の方で印象に残ったのは一連の写真群で,できるだけ人間の目線が映さないような風景を切り取ろうとしたらしい。カメラの位置がものすごく低かったり,逆にものすごく高かったり,斜めから撮っていたり,写真というものに対する固定観念を覆すような作品が多かった。妻ステパーノヴァの方は布地のデザインなどもしていたそうなのだが,その理念は(ざっくばらんに言えば)「日常で使うものほどオシャレでなくてはならない」といったもので,案の定工芸思想の影響を受けているということであった。布地はサッカーのユニフォームみたいなド派手なストライプだったり幾何学模様だったりするのだが,確かに日常生活が明るくなりそうな色使い。
  
観終わった後,少しばかり庭園をお散歩。この前は土砂降りだったので。写真においてロトチェンコの足元にも及ばない私は,普通に目で見える風景そのものを切り取って写真にいたします。

ルーシー・リー

六本木も白金も,どちらも駒場から行くには近いところなのでどちらに行こうかと迷ったのだが,もうこの際はしごしてしまえ,と国立新美術館で開催中のルーシー・リー展に行くことにした。なんか最近,絵画じゃない芸術作品の方に食指が動く。
が,しかし,陶器はどれも素晴らしかったのだが,新しく買ったレインパンプスなるものがもう痛くて痛くて仕方なかったので,この頃にはもうとにかく早く観終わって帰りたいと切実に願い始め,その記憶によってほぼかき消されてしまった。悲しいことである。足の痛みたるや,もう脂汗が出るほどだったのだ。23.5cmという超平均的Mサイズの足を持つ私は,ほぼ靴のサイズに困ったことなどないのだが,この靴はやや規格よりも小さめに作られていたと見える。帰宅したときの幸せたるや,もう筆舌に尽くしがたいものがあった。