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だぶりん物語:ユリシーズ編

余暇

今日はようやく市中心まで出てきた。市中心まで出たら肝も据わるというか,楽しくもなるもので,がっちり観光してきてしまった。

St. Stephens Greenからグラフトン・ストリートへ。グラフトン・ストリートはなんというか渋谷センター街,原宿竹下通りのようなものと言ったらわかりやすいだろうか,とにかくにぎやかな通りである。ストリートパフォーマンスが有名(右側の写真は生身の人間であるよ)。
 
ジェイムズ・ジョイスがいたので有名なビューリーズ・カフェ。右のプラーク(?),私は大いなる興奮を持って写真を撮ったのだが,誰も気にとめている方はいないようだった。ダブリンほど歴史上の人物の行動範囲がまとまっている街も少ないだろうに!。

「アヴォカ」は女子が好みそうなかわいい雑貨屋さんです。
市中心まで出た最初の理由は,ツーリストインフォメーションで明日のニューグレンジ・タラの丘ツアーに申し込もうというものだったのだが,ニューグレンジツアーはあっても日曜日はやっていないか,もしくはツアー自体が最近やってない(!)かのどちらかで,どちらにしろ明日の参加は難しそうであった。かといってウィックロウに行く気も特にしなかったし,じゃあジャイアンツ・コーズウェイに行ってみるかと思ってパンフレットを見ると6時半に出発(!),22時半ダブリン帰着。さすがにこれに参加してしまうと今後の旅程の体調が心配なので,今回はとりあえずダブリンを歩き回るので我慢することにした。というわけで,ひとまず「ダブリン・ヒストリカル・ウォーキング・ツアー」に参加することにして,集合時間である15時までそこらをぶらぶらすることに。

トリニティ・カレッジ・ダブリン!
 
左手にバーク,右手にゴールドスミスの銅像が立ってらっしゃいます。
このあと国立考古学・歴史博物館へ。写真は禁止されていたのでないのだが,なぜ行ったかと言うと「ボグ(bog,沼地)」から発見された死蝋化した死体が展示されているのを見てみよう,という非常に悪趣味な理由である。何を見ていてもボグ展示はまだかまだかということばかりが頭にあり,しまいには「ボグ展示はどこですか」と聞く始末であった。死蝋化した死体,「すごく保存状態いいよ」と聞かされていたので私はもう殺されたそのままの姿なのかと想像していたのだが,保存状態いいとは言ってもミイラ化した感じにはなっていて,まあまあであった。あとは「古代エジプトの装飾品とかと比べて紀元後アイルランドは完全に技術が負けている」と聞いていた金の装飾品,私は素朴な感じで割と好きだとは思った。しかしボグを楽しみにしすぎていて,本来ならば専門に近いために舐めるように見なければならないはずの独立戦争関係の展示を見落としたらしい(!)。まぁいいや,また行こう。入場料タダだし。でもタダにしては結構充実した展示が見られるかと思います。

さて,時間になったのでヒストリカル・ウォーキング・ツアースタート。TCD歴史学専攻の学生がガイドしてくれるツアーです。今日のガイドは中世史専攻のグレイスさん。
 
まずはトリニティをちょこっと見学。学校のチャペルで結婚式が行われていました。

昔の劇場だとか。エントランスこそ現代風だが中に入れば当時のままだということ。グローブ座みたいなものでしょうか。

クライスト・チャーチ。
 
中世ダブリンの城壁と門。ヴァイキング襲来に関係あるとか。グレイスさん自身の専攻に近いからか,心なしかガイドにも熱がこもっているように感じられました。

私はまだ行ってないけどチェスター・ビーティー・ライブラリー。印刷物に関する展示がなかなか趣味がいいらしいので,ダブリンにお越しの方はぜひどうぞ。

ダブリン城。ここのガイドはアイルランドの議会の歩みをかいつまんで説明するもので,私の専門には一番近いところであり,非常に楽しかった。公園のこの緑の芝生の部分が「黒い水たまり」で,それがアイルランド語で「ドゥブ・リン」→「ダブリン」。地名の由来です。
私はひとりで参加していることもあってグレイスさんとよく話していたのだが,割と(無理やり)意気投合した。日本のPhDは何年くらいかかるのかと聞かれたので,「制度上は」3年となっているけど云々,と言おうとしたら「制度上は」の時点で彼女は笑っていたので,おそらく各国共通なのだろう。彼女が日本好きで,葛飾北斎をお好きなことだとか(絵葉書でも買ってくればよかったですね),実は茨城のALTに応募しているけどどうかわからないとか,いろいろと聞くことができた。別れ際,もし日本に来ることがあったら連絡を,と言って私のメールアドレスを押し付けてきた。彼女は喜んでいたが,そのカードをジーンズのお尻のポケットに入れていたのが若干心配ではある。洗われた状態で発掘されるパターンではなかろうか……油性ボールペンで書いたので,私のアドレスは保存されているとは思うが。

さて,ヒストリカル・ウォーキング・ツアーのあとは再びグラフトンストリートへ。

地球の歩き方にも載っていたストリートパフォーマンス。

ヴァイオリン,ではなくてフィドル弾きのおじさん。ストリートミュージシャンのレベルがいちいち高い!帰ったら『once』見よう。

おなかもすいてきたことだし,ご飯を食べようと思ってO'Donohue's barへ。なんかボノがショーン・ペンを連れてきたとかいう有名店らしい。

アイルランドらしいものを食べてみる。シチューにブラウンブレッドにハーフパイントギネス。しかし日本でもひとり飲みなどしたことがないのに,ツーリストの分際でパブでひっかけている。恐るべしアイルランドの風土。そして私はブラウンブレッドが比較的苦手なのだが,ここのブラウンブレッドはとてもおいしかった!

さて,そろそろおうちに帰りましょう。その前に市民の憩いの場,St. Stephen's Greenをしばし散策。
 
左は革命団体ユナイテッド・アイリッシュメンの立役者ウルフ=トーンさんです。ダブリンの銅像は結構似ているのでわかりやすい。かっこいい立ち姿です。右は飢饉の記念碑。これはちょっと悲惨。

オドノヴァン=ロッサは革命家たちのカリスマで,かのパトリック=ピアースもその墓の前で演説をしたというほどの人なのですが……この石碑はなんか,ガーリーです。

いったん帰ってから,夜は寮のお姉さま方がテンプルバーに飲みにいらっしゃると言うので連れて行っていただくことに。人気店の前はこの混みよう。
ダブリンの人々はとにかく夜遊びに命をかけているとのことで,街ゆくお姉さんたちはどなたもものすごい勝負服である。実際に見てはいないが,バブル期日本のOLがこれからディスコに踊りに行く,とかそういう感じかもしれない。

大道芸も気合いが入った感じ。

今日飲んだお店「タークス・ヘッド」。おしゃれでございましょう。
しかしアイルランドというのはもっと田舎な感じの国かと思っていたが,女の子の服はかわいいし,お店はおしゃれだし,びっくりした。しかしそれでいて物は安くて,すごく暮らしやすいという噂は本当だったようだ。なんだか希望がわいてきました!