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いったいどんな理想を描いたらいい どんな希望を抱き進んだらいい?

つれづれ

母校が他の学校とも共催で毎年やっている「難関大学合宿」というのに今年もお声をかけていただいた。参加している高校生に,受験とかについてのアドバイスをする役目。誰かのモチベーションを刺激したり,憧れの存在になったりなんてそうそうあるもんではないし,そもそも院生なんかやっていると「私,今,役に立ってる」と実感する機会もあまりないので,大変うれしいことです。去年は修論で参加できなかったし。
で,昨日メールで「高校生からの質問」が届いていたのだが,ざっと目を通してみてちょっと,あれっと思った。
全体に即時的な質問―例えば「現代文の勉強方法を教えてください」だとか「1日何時間勉強していましたか」とか―が多いのは前回と同じなのだが,今回は前回にも増して,そればっかりなのである。つまり,「大学では何を研究しているのですか」とか「サークルは何をやっているのですか」とか,そういう大学生活に関連する質問がほとんどない。こういう会合では絶対「進振りについて教えてください」とかいう,田舎の高校生がどっから仕入れたんだそんな情報を,さてはZ会員だね君,と言うような,まぁ言ってみれば「こまっしゃくれた」質問も出るのだが,今回は一切なかった。あれれ。
いや,「あれれ」とか言っているけれど,私だって頭ではわかっている。眼前の目標に集中すべきなのは当たり前で,高校生の場合だとそれはどう考えても受験である。だから受験で頭がいっぱいなのはむしろ,喜ぶべきことである。現に私だってそうだったし。でも,この子たち,大学入って何かやりたいことないの?あるいは勉強じゃなくても,大学入ったら○○のサークルに入るんだー,とか妄想したりしないの?しないんだろうか。じゃあなんで,そもそも東大(あるいは難関大)に行きたいんだろう。私は興味あったけどなぁ。受験勉強の具体的方策と同じくらい,実際の大学生活にも。難関大学合宿,私の時はなかったから駿台の箱根セミナーに参加したのだが,その時も私,いろいろ聞いたけどなぁ。なんで今の専攻を選んだのかとか,語学はなんでこれを選んだのかとか。今度の子たちは,興味ないんだろうか。思えば大学に入ってから箱根セミナーに「リーダー」として参加した時も,友達に紹介されて母校の後輩の相談に乗っていた時も,前回の難関大学合宿の時も,たとえば高校生のくせに「進振り教養学部に行くのが楽だと聞いたから文2に行く」とかものすごく具体的なことまで言っているような子は必ずいて,まずは目の前のことに集中せんかーい,そもそも進振りで楽をしたいなんてことを入る前から考えるんじゃない!文3の人間に喧嘩を売る気か!とイライラしたりしていたのだが,今やそっちの方がよっぽど健全に思える。
大学に受かることは決してゴールではないはずで,受験勉強はその手段に過ぎないはず。手段が目的になってないか?もしかして。いや,そんなのはほとんど夢物語というか理想論であって,実際ほとんどの受験生にとって「受かる」ことはゴールに他ならないというのも,これも頭ではわかっているんだけど,でもせっかく東大(あるいは難関大)を目指しているわけで,妥協して入るような大学でもないわけだし,もうちょっとわくわくしたり,入る前から大それたことを考えたりしてもいいんじゃないかなぁ,と思うのだが。
ああ,しかし今回もやっぱり「何時間勉強していましたか」「何時間寝ていましたか」系の質問が多かった。いやまぁ高校生だし仕方ないんだけど,これ,聞いて何か得するの?といつも思う。例えば私は,ピークの時は本当に1日1時間しか寝なかったけど,じゃあそれ聞いたら真似するの?