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割り切れないまま歩き出す

ピアノ

風邪が長引いているせいで,あまりにも非生産的な一日であった。非生産的すぎるので,この前のピアノのレッスンで先生がおっしゃった印象深いことをせめてメモしておこうと思う。バラード1番の冒頭の弾き方について。

pesanteの部分はね,重い荷物を抱えて歩き出すような感じなのよ。でね,ふと途中で救いを求める。でも,救いはないのよ。割り切れない人間の感情がすべて表れているの。割り切れないまま歩き出すの。

まだまだイメージはうまくできないけれども,これを聞いた時には感動しました。さすが,我が師匠。もう一生付いていきます。しかし先生,ただでさえ頭でっかちな人間にそんな重いことを……おかげで,最近はピアノを弾くたび人生について考える日々であります。「救いを求めても救いはない」「割り切れないまま歩き出す」でも「救いはないけど,割り切れないけど,でも私らしく前を向いて歩いて行こう!」みたいに安っぽい感じにポジティブに昇華しちゃいけないのですよね。たぶんイメージとしては「敗北を抱きしめて」ですよね。深い。深過ぎる。見事に深み(ドツボとも言う)にはまっています。
ところで,ショパンがこれを作曲したのは21歳から25歳の間。そんなことを考えている20代前半の男。しかも,よくある感じにアンニュイを気取っているのではなくて,本気で考えて見事に作曲までする20代前半の男。いかがですか女性のみなさん。私はこんな人,他に藤原基央草野マサムネしか知りませんよ。そして私は,かなり好きです。
「汚れたって受け止めろ 世界は自分のもんだ 構わないからその姿で生きるべきなんだよ」。ものすごい哲学を感じます。こちらも深すぎる1曲。