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たしなむ

余暇

今日は友人とご飯を食べに行く予定だったのが,突然丸ノ内線が止まったり友人に思わぬお仕事が降りかかってきたりでキャンセルになってしまった。しかしもうお酒をいただくつもりになっていたわたくしは,なんと近くのバーにひとりで行ってみました。
お店自体には前来たことがあったものの,その時は友人と2人だった。雰囲気がよくて素敵なお店です。「バーに」「ひとりで」入ることはすすき野で経験済みと言えばそうなのだが,いわゆる本格的なバーはたぶんこれが初めて。
しかしひとりの時間というのは,動いていない限り結構持て余すんですね。思えば1人ではカフェ,いやスタバでさえ,長居することが苦手なわたしである。「大人がひとりの時間を楽しむ」のがバーの正しい過ごし方である(と聞いたことがある)。とりあえずトムコリンズをお願いしてグラスと対峙してみたものの,お酒を楽しむだけではどうも心もとない。かといって周りのお客さんといきなり話をするほど豪胆な人間でもない(ちなみにお客さんはわたしの他にひとりだけで,バーテンダーさんとコアントローについて楽しく話していらした)。ううむ。よし。

ゼロの焦点 (新潮文庫)

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そんなときの強い味方,文庫本。ああわたしは今までの人生で彼らを何度バリアがわりに使っただろうか。トムコリンズで心地よく酔いが回っており,おまけにバーなので店内は暗く,したがって内容が頭に入ろうはずもないのだが,一心に読み耽ってみた。おかげでバーテンダーさんに見送られながら店を出るとき,「本にカバーかけられない方ですか」「自分のしおりって持ち歩いてます?」などと,「文庫本トーク」をされてしまった。
ひとりでお店に入るというのは(特に女性の場合)結構勇気がいるものだが,案外やってみたら楽しいものです。本気で平気な人は別として,ひとりで店に入る気まずさやら気恥ずかしさを好奇心からくるドキドキと錯覚してしまえるくらいになれば,ある程度のレベルにいると言えるだろう。かく言うわたしはもはやあと「ひとりカラオケ」「ひとり焼き肉」あたりを残すのみとなってしまった。しかしこの2つが残っている時点で,まったく「ひとりエキスパート」ではないですね。その点,バーはもともとひとりで入るものだし,意外にも最初のハードルはそこまで高くないかもしれない。カクテルもやっぱり,ちゃんとしたバーテンダーさんが作るのと居酒屋で飲むようなのとでは全然味が違う(のだと思う)。文庫本に頼らなくても,お酒と自分だけの時間に酔えるようになるまで何度か通ってみたいと思います。