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でも涙が出ちゃう

ピアノ

今日もEPの授業が開講されるものと思って意気揚々と学校に向かったら,通りに「キットサクラ咲クよ がんばれ受験生」ののぼりが(ちなみにその横には「森鴎外生誕150周年」ののぼり)。ああ今年もそんな季節だなぁとしみじみしつつ,ふと思い出した。あれ?今日もしかしてセンター試験……ということは授業ないのでは?
……案の定授業はなく,粛々とUターンした。無駄足と言ってしまえばお茶目であるが,女性のそれの場合「無駄化粧」も含まれているので,男性の「無駄足」に1時間くらいはプラスしなければならない。加えて私は家が比較的遠いのである。さらに帰宅してブーツを脱いだところ,今日おろしたばかりのタイツが見事に伝線して使いものにならなくなっていた。踏んだり蹴ったり。
さていよいよ明日演奏するわけですけれども,この期に及んでなんと,右手の指先にひび割れが。割と深いらしく,血がにじんでいて非常に痛い。今晩はとりあえずユースキンを塗って寝てみるとしても,1日やそこらでは治りそうにない。まったく,最悪のタイミングでひび割れてくれたものである。まぁでも,多少痛みを感じながら弾くくらいの方が,緊張がそれていいかもしれない。貧しい家に生まれ育ちながら紙鍵盤で練習して育った不遇の天才ピアニストである私は,ライバル(金持ち・金髪縦ロール・私が登場するまではコンクールで1位を取り続けている)の妬みをかい,その取り巻きらによって指を怪我させられつつも(ついでに衣装なんかもボロボロに切り刻んでいただけるとなおよい),不屈の精神によって舞台に上がり,痛みをこらえながら見事に弾きおおせて称賛され,ライバルは「キィーッ」とハンカチを噛んで舞台袖で悔しがるのである。相変わらず発想が安くてごめんあそばせ。