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銃殺隊の前に立つはめになったとき

ガルシア=マルケスが亡くなったことについてまったく言及していなかった。そりゃあもちろん,私にとっても大変大きなニュースでありました。『百年の孤独』は私の読書史上もっともと言っていいほど記憶に残る読書経験だったし,『族長の秋』もそれはそれは惹き込まれて読みふけった。読書を通じて異界へと誘われるという点では,ファンタジーよりもずっとガルシア=マルケスの方が強かったように思う。なんか神隠しに遭って帰ってきたような読後感というか,マコンドが消え去った後に立ち尽くして今までのはなんだったんだろうと途方に暮れるような。ちなみにくだらない話だが,ガブリエル・ガルシア=マルケスガエル・ガルシア=ベルナルが「ガルシア」を交点として混じり合い,思い出すときにガエル・ガルシアマルケスと言いそうになったことがある方,もしくは実際に言ってしまった方はどのくらいいらっしゃるのだろうか。私はある。

で,なんでいきなりこんなことを言うのかと言うと,今日twitterを見ていたら友人がガルシア=マルケスへの追悼の意を込めて『族長の秋』をもう一度読んでいる,というツイートがなされていて,しかもその中で「将軍の丸焼きが出てくるところがたまらん」とか書かれていてもう私は致命的な発作に苦しんでいるのである。あああ,『族長の秋』が読みたい!!!!! 大統領が乱心して女子中高生に猥褻なことをしでかすところとかものすごく好きなのに!!!!!

ここに来る前,私は日本語の小説をものすごく厳選して「ザ・ベスト・オブ・ベスト」みたいなものを作り上げて持ってきたし,それは日本語の小説に発作を起こした時とても重宝しているのだが,実は『百年の孤独』も『族長の秋』も買いそびれて持っていない。じゃあ英語で読めばいいと思われるかもしれないが,もともとスペイン語で書いてあるものを英語に翻訳されたものを,しかも日本人の私がなぜわざわざ読む理由もないと思われる。そういうわけでしょぼくれていたところ,大学の売り買い掲示板(Webnotice board)で以前売り出されていたスペイン語の本を買ったのを思い出した。そしてそのうちの1冊が,『予告された殺人の記録』だったはず!

 ……そういうわけで,今日さっそく1ページ挑戦してみた。ガルシア=マルケス,ジャーナリストだっただけあって結構文章は平易なのだが,いかんせんこれはマジックリアリズム,語学学習用に読むような本ではない(ただガルシア=マルケス,大学時代にスペイン語の授業でも使われていたが)。加えて語彙がなさすぎるのでいちいち辞書を引く必要があり,進まないことこの上ない。結構薄い本なのだが。こんな風にいきなり難関にぶち当たりながらもがんばっていますので,みなさまいつかこの目標が達成されるよう,応援していただければ幸いに存じます。ただし,それまでにマコンドが消滅しませんように。

今日の日記は『百年の孤独』を読んだ方にしかわからない仕様でお送りしてしまったことを深く反省しております。でも『百年の孤独』も『族長の秋』も本当に面白いので,まだ読んでいらっしゃらない方は,こんな日記を読んでくださる時間をすべてそちらに充てていただきとう存じます。その方がよほど充実した読書時間になること請け合いです。

 

百年の孤独

百年の孤独

 

 

族長の秋 他6篇

族長の秋 他6篇