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本能と煩悩は我慢できない

この季節がやってきた。研究報告提出である。いや,今日藪から棒にやってきたわけではなくて,8月の中旬にはメールを受け取っていたのだが,そのあたりから留学生の心には鉛のようにのしかかる。そこまで大した書き物ではないのだが,院生などというのは贅沢なもので,自ら望んで書く以外のすべてのものが厭わしいのである。

いきなり高等遊民のようなことを口走ったが,友人の細君を寝取る勇気も百合の生けられた花瓶から水を飲む勇気もない私はもちろん高等遊民などになれる甲斐性はなく*1,おとなしく今日,研究報告の中でも最も面倒臭い研究概要をえいやっと書き上げたのである。えいやっ,どころの騒ぎではない。今回は2月から6月にかけての学会報告のことを中心に書いたのだが,その筆の進まないこと進まないこと,途中でいっそひと思いに殺してくれと思うほどであった。望んで書く以外のすべてのものが厭わしいと冒頭書いたのは冗談ではない。最近メールの返信を書いていても途中で眠くなり,昼寝から目覚めてディスプレイを見ると「○○さま,ダブリンのmyです。お元気でお過ごしでしょうか?」あたりで止まっていることがとても多いのである。この悪癖はなぜか最近得たものなのだが,いい加減にやめたいものである。というわけで当分の目標は「メールを書き終わるまで寝ない」にする。いよいよ癈人ここに極まってきた気がする。ちなみに「廃」をわざわざ「癈」にしたのは夢野久作江戸川乱歩感を演出したのである。不可思議の世界へようこそ。

今日のタイトルは,NEWSの小山慶一郎加藤成亮(当時「シゲアキ」ではなかったはず)による『チラリズム』より。これをジャニーズ青春煩悩ソングの草分けと位置付ける。勝手に位置付けるのは研究者の職業病である。

*1:余談ですが,『それから』は日本文学にとどまらず世界文学史上まれにみる素晴らしいタイトルだと思います。内容はさておきタイトルや最初の一文だけを私の好みでランク付けする無意味な企画をいずれやってみたいものですが,終わりが見えませんので未定です。