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子宮頸がん検診・海外編

子宮頸がん検診を受けた。海外でこういう検診を受けるというのは,それこそ海外赴任か留学でもしなければ不可能だろうから,いい経験になった。

検診はとてもスピーディーなものだった。性病検査も受けるかと聞かれ,うーん,大丈夫だと思いますと答えると,じゃあ2分外に出ているからその間に脱いでくれと言われる。そしてすぐに診察台に横たわるのだが,ここでいきなり両手で握り拳を作ってくれと言われる。えっ。何。手握りしめるほど痛いのか。と思っていたら,そのグーにした手をお尻の下に敷いて腰を浮かせるのが目的だった。これは診察中に切実に思っていたことで,あとから詳述するが,内診台があれば確実にその方がいいと思う。

日本と違って看護師が検診にあたるというのは以前に書いた通りだが,検診の内容も日本とは少し違っていたように思う。日本での検診の内容はこちらの通りで,私自身この内容の検診を数年前に受けたのだが,たぶん違っていた。しげしげと見たわけではないので確実ではないが,まず,触診は受けなかったような気がする。私は日本で検診を受けたあと,「卵巣も卵管も異常はなさそうです」とこの触診の所見であろうことを言われたので,今回もそういうことを言われるものだとばかり思って待合室で必死で「卵巣(ovary)」とか「卵管(uterine tube,oviduct,salpinx)」とか「子宮(uterus)」とか「筋腫(myoma)」とか「嚢腫(cystoma)」とか,あるいはその関連の言葉を調べていたのだが,結果的にそれは私の語彙を増やしたというだけで,徒労に終わった。つまり検診内容は細胞を採取することだけで,「今からナントカ(聞き取れなかったし,たぶん私の語彙にない単語だと思う)を使うから,ちょっと押されるような感じがする(pressure)けど我慢してね」と言われたのちにおそらくこのページにある「クスコ」という器具を挿入されたのだと思うが,だ,だいぶ,痛かった。何度も書くように私はこれが初めての子宮頸がん検診ではないし,前回日本で検診したときは全然痛みも何も感じなかったので,今回も全く緊張せず,なんなら鼻歌でも歌いそうなリラックスぶりで臨んだのだったが,今回はやたらと痛かった。「力が入ってるから力抜いて(You're so tight, relax)」と言われ続けたが,いや,だって,痛いもん!しかもただでさえ痛いのに「もうちょっと(nearly there)」とか言われ,まだ終わらないのかと気が遠くなった。そういうわけで検診自体は数分なのだが,痛みのせいで長く感じた。

終わった後,疲れてとぼとぼ帰りながら,いったい日本の検診と何が違ってあんなに痛かったのかと思いを巡らしてみた。一番に思いつくのは術者の腕だが,こればっかりは素人判断しようがないと思うので何も言わない。でもたぶん,内診台の有無は心理的要因として大きかったのじゃないかと思う。内診台って,たぶん診察しやすいように作られているし自分で傾いてくれるし,診察される方としても乗った瞬間に割とあきらめの境地になる(内診台を絶叫マシンに例えるのは割といい例えである気がする)。しかも足は自動で開くから,ちょっとくらい緊張して力が入っても診療に差し支えないのではないかと思う。対して普通の診察台だと前述の通り腰は自分で浮かせなければいけないし,こんな風に痛かったりしたときに力が入ると,意思に関係なく足が閉じようとする。それを無理に開いたままにしようとするから,よけいストレスを感じて痛いのじゃないか。以上が私の見解なのだがどうなのだろうか。内診台に乗るかどうかは日本の産婦人科でもその病院によって違うと前に聞いたことがある気がするが,もし私の個人的な意見を述べさせていただけるなら,ぜひ内診台のある病院を受診なさることをおすすめしたい。そして内診台がなくても,やっぱり受診なさることをおすすめしたい。検診がもし痛かったとしても,のちのち病気で痛みを味わうよりはよほどマシであるはず。

検査結果が出るまでには1か月かかるということなので,クリスマス休暇が明けてダブリンに戻ってからになる。何事もなければよいですが。