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2月のある大荒れの日に100パーセントの土曜日を過ごすことについて

おもしろそうなシンポジウムが2つ,しかもきっちり同じ時刻に開かれるとのことだった。どちらもきっちり10:00~13:00だったので,派閥抗争の一端か何かなんじゃないかと思ったくらいである。考えた末にひとつを選び,そちらに出席してきた。こういう時の決め手は,「あとから本を読んでも学べるような内容かどうか」で考えることにしている。登壇者が書いた本やら論文を読めばシンポジウムの内容に追いつけそうな時は,そちらを選ばない。あと,「耳学問で学ぶ方が楽かどうか」ということも考えている。

選んだ方のシンポジウムは参加費を必要とするものだったので,割と賭けではあったのだが,結果的には大正解だった。私は人の話を聞いていると眠くなる方だし(ごめんなさい),おまけに美術関係のシンポジウムだったのでパワーポイントを使うために部屋を暗くしてある。これは確実に寝るだろうとある程度覚悟していたが,驚くべきことに一度も眠くなったりしなかった。内容も面白かったし,司会の先生はずっとお会いしたかった先生だったので,今回ご挨拶することもできた(が,うっかりしていてご著書を持ってくるのを忘れた。サインもらいたかったのに!)。素晴らしいご研究を発表されているとても立派な先生に実際にお会いしてみると人格が破綻しているということはままあるが,*1この先生はとても優しく気さくだったので,本当にお会いできてよかった。

最近は特に,インプットと言えば自分の論文の内容ばかりだったが,やはりこういう純粋な学びの場というのもたまには必要だと思った。博論が忙しくなったとしても。

 そして帰りにこれを買い(なのでしばらく爪に火をともすような生活をしなければならない),

 帰って夕食後にこれを見て(実に4か月ぶりに見た),

カンガルー日和 (講談社文庫)

カンガルー日和 (講談社文庫)

 

 そしてこの短編集の中の「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」を読んで,今に至る。なんとも麗しい土曜ではないか。


「100パーセントの人」がいると信じますか? - 村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト

 いきなり『カンガルー日和』など紐解いたのは,偶然こちらを見かけてどうしても読みたくなったので。持ってきておいてよかった。それにしても「100パーセント」というのは本当に言い得て妙だと思う。この表現もいいし,「100%」ではなく「100パーセント」という表記もいい。村上春樹の小説はそんなに得意ではないが,こういう風に言葉をひらりと扱ってみせるところにかけて,この方は天才的だと思う。どのように翻訳されるんだろうか。英語版を読んだこともないのでまだわからない。この機会に見てみようか。

*1:私の場合,今まで2度ほど経験している。