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髪を少し切りすぎたのは揺れてる証拠だね

有村架純有村架純,私は有村架純の写真を持って美容院に行ったのだ,こんな感じにしてくださいと頼んだのだ,とさっきから何度も心の中で唱えているが,ダメだ,どうしてもそんな覚えはない。

話は今朝にさかのぼる。今朝,私はふと,そうだ髪を切ろうと思い立ったのだった。私は髪の量がかなり多いので,最後に美容院に行ってから1ヶ月経つと気になり始め,2ヶ月経つと発狂しそうになる。そして,この前美容院に行ったのはボルドーに行く少し前だった。もう2ヶ月半ほど経っており,私はいつ発狂してもおかしくない状態だったのである。しかし,ついこの間まで第三章を書き上げるのに忙しく,美容院に行っている暇はなかった。6月になったら行こうと,そればかり考えてやり過ごしてきたのである。今日は学校へ行く以外に何の予定もない。だったら美容院に行くくらいの時間はあるだろう。そう思って,いつも行っているアジア系の美容院に予約を入れたのだった。前,とても丁寧に切ってくれて印象がよかったので,坂上忍に似ている香港出身の美容師さんを指名した。

私の髪は正面から見て鎖骨あたりまで伸びていた。もう少し伸ばしたかったのだが,問題はこの気も狂わんばかりの量である。少し梳いて軽くしてもらわないと。しかし見た目は決してスカスカでない,少し重めなくらいで,との要望があった。いつも見本として持っていくのは石原さとみの写真である。*1ただ,この写真も何度も持って行っているから,「またこれ?」と言われても嫌だ。そう思って,出る前に「セミロング」でぱぱっと画像検索し,かわいい,と思った写真をスマホに保存して持って行ったのだった。坂上忍は今日も紳士的であった。「写真持ってきました」というと"My pleasure"と言ってその写真を見てくれた。「でもこれはちょっと軽すぎるから,もうちょっと重めにしたいんですけど」と相談すると,「この髪形はどっちかというとスタイリングの問題だから,ちょっと短くして,あとはスタイリングしていく感じかな」と言っていた。そう,この時確かに坂上忍「ちょっと短くして」と言ったのだ。すべてはそれを深刻に受け止めなかった私の責任なのである。坂上忍は意気揚々と私の髪にはさみを入れだした。前髪を扱う坂上忍はこれ以上ないくらい丁寧であり,やっぱりこの人を指名してよかった,と心から思っていたその矢先,坂上忍は,これまたとても丁寧にブロッキングしていた私の髪の一部をつまんで,毛先を5cmくらい切った。あ,あれ,そんな切る?と思うや否や,そのラインに合わせてどんどん切り始めた。私は必死で,呆然と困惑の綯い交ぜになった感情を押し殺していた(最後にはちょっと面白くすらなってきた)。その後「あれ,そんな切る?」は3度ほど繰り返され,私は今や,ボブとミディアムの中間くらいの髪の長さである。おそらくそうとは知らない坂上忍は,そのあとアイロンとワックスを使って完璧にスタイリングしてくれた。今日も彼の仕事はとても丁寧だった。とても丁寧に,短くしてくれたのだ。なので,彼に文句を言う気にはとてもなれなかった。

これ,何が困るって,一番扱いにくい長さなのだ。おまけに私の髪は,肩ではねやすい。つまりこの長さが一番はねるのだ。学校に戻って,おそるおそるバナナクリップでまとめられるかどうか試してみたら,難なくまとまったので本当によかった。私の髪はストレートなので,うつむくと前に全部落ちてくる。そんな状態で論文の執筆など,とてもではないができないのだ。そして,さらに困るのは,8月頭に友人の結婚式があることである。あと2ヶ月だが,この長さでアップにできるだろうか。そんな中で唯一よかったのは,こちらではあまり出歩いたりしないので,髪型を多少自分の思っていたものと違うものにされても,特に困ることはないということである。とりあえず,伸ばそう。日中はほとんど学校にいるし,髪をまとめているからまったく問題ない。論文を仕上げて日本に帰る時に理想的な長さであればそれでいいのだ。そしてそれまでには,あと少なくとも半年はある。伸びるでしょう。きっと。

しかしこの長さ,世が世なら尼僧になるために「髪をおろした」長さである。私はいよいよ隠遁したのだと思うことにしよう。尼としての名前は「邪尼(じゃに)」にしよう。ジャニーズ好きだし。

*1:こちらでは石原さとみを知る人などそういないので,やりたい放題である。