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リスタート

こちらに戻ってきて初めて院生室へ行った。3週間程度留守にしたくらいだとわざわざ挨拶をするまでもなかったりするのだが,今回はみんな私が日本に戻っていたと知っていたらしい。おみやげに買ってきた抹茶ラングドシャを渡しながら話すのはまあまあ英語のリハビリになった。

ジョーからは開口一番「安倍さんおとなしくしてる?(Is Mr. Abe behaving himself?)」と聞かれ,いきなり安保法案の話になった。これは3週間英語から離れていた身には大層な話題だったのだが,第二次大戦を専門としているだけあって日本史や現代日本にも造詣が深いジョーの話は面白かった。中国の軍事的膨張を考えると今こういう話になるのもうなずけるし,法案が成立してもすぐに何か行動が起きるとは考えにくいだろうが,一方で憲法9条は素晴らしいものだと思っている,とのことだった。どちらかというと法案そのものよりも,普段政治的な活動をあまりしない日本人が安保法案に対してこれほど行動に出ていることが興味深いとも言っていた。さらに小泉政権と現安倍政権の安保へのアプローチの違いまでも滔々と話され,私はたじたじとなった。しかし,たじたじとなりつつも安保関連の議論に対する自分なりの意見を述べられた点については,3週間も英語を話していなかった割には上出来だったと自分を褒めてやりたい。海外生活において何が一番求められるかって,自国の政治や文化への興味であり知識であるというのは本当です。今まで散々言われていることではあるけれども。

続いてスティーブンとは楽しくお互いの夏の思い出を語ったのだが,彼は数週間フランスへヴァケーションに行ったとのことだった。こちらで驚いたというかイメージ通りというか,やっぱりこっちの人は状況がどうあれしっかり休暇をとり,それを当然の権利とみなしているようである。日本人のように恐る恐る休んだりはしないようだ。私自身はどちらかというと休暇を当然の権利とみなす方だが(これから日本で働けるのかとても心配である),それでも博論のラストスパートというプレッシャーが少しは働き,今回はちょっとだけ帰国の期間を少なめにしたりしたのである。いや,でもちゃんと休暇は確保したほうが最終的な効率はいいですよね,絶対。

作業自体は2日前くらいから始めてはいたけれども,やはり「出勤」すると全然気分が違うもので,ちゃんとスイッチが入った気がした。今日はとりあえず,8月末締め切りの新刊紹介記事の初稿を書き終えた。明日からはこの初稿を推敲しつつ,件の図書館記事を書き進めていく所存です。こちらももうすぐ締め切り。