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ねえ私素敵でしょケバさがいいでしょ

学校で今月末締切の日本語論文を書いていたのだが,筆が乗って3000語弱を2時間足らずで書いてしまった。8000字が字数制限なのだが,この3000語を加筆できずに苦しんで先生に相談などしていたのが嘘のようだ。今回の原稿は「研究ノート」なのだが,女性史叙述に対して言いたいことが山積していたようで,あれもこれも不満を書き連ねていたらあっという間であった。途中ちょっと集中が切れたときには,イヤホンを耳に突っ込んでアン・ルイス『あゝ無情』を聴いた。無論,「モード」に合わせたのである(女性史とアン・ルイスの相性は抜群)。院生室に人がいなければ危うく歌いだすところであった。なかなか日本語の調子もよく,結論に近いところで会心の一文が出てきたところで,今日は筆を擱くことにした。

それにしても,女性史家としての私のスタンスはおそらく,比較的異端なのではないかと思われる。まあこれは,私がジェンダーに関して普段どのような発言をしているかをご存知の方はしっかりお気づきなのではないかと思うのだが,たぶん私は無条件に女性の味方をするというわけでもない。博論からやっと女性史をやり始めたような,女性史家としてはペーペーの私が,異端的な説などぶち上げたら火あぶりにされるのではないかと若干心配ではある。

ところで今回の帰国時にうれしかったことのひとつは,別の日本語論文の原稿を見せた指導教官から「日本語がうまくなった」とお褒めにあずかったことである。留学中のような日本語のブラッシュアップができない時期にここまでうまくなるのは大したものだ,という旨のことを言われて,大変良い気分になった。日本語を褒められるのはうれしい。英語を褒められるのよりもアイルランド語を褒められるのよりもずっとうれしい。しかし「日本語のブラッシュアップ」が本当にできていたとするなら,おそらくそれは,この日記を書いているからである。ということは,もちろん話していない。